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男女共同参画、多様性ってなんだろう?
You&I~あなたと私の男女共同参画~(広報まくらざき1月号掲載分)
今年度の「まくらざきハーモニーフェスティバル」は、「みんな違ってみんないい~一人ひとりの「違い」を活かせる社会を目指して~」をテーマに開催しました。
今回はこれまでとは趣向を変えて、市民の皆さんに男女共同参画について理解を深めてもらおうと、高崎恵さん(オフィスピュア所属)をコーディネーターに迎え「男女共同参画、多様性ってなんだろう?」と題したワークショップを行いました。
ワークショップ
「ワークショップ」とは「参加・体験型の学び」のことをいいます。参加者が講師の話を聞くだけではなく、参加者自身が実際に体験したり、参加者同士が互いの考えや思いを伝え合ったりしながら学びを深めていく方法です。
1.みんなで絵を描いてみよう
まず参加者は、高崎さんが出す「紙の真ん中に大きな丸があります」、「丸の近くには大小さまざまな三角があります」などの6つの簡単な指示を聞き、思い思いに絵を描きました。
その後、グループに分かれて、描いた絵を見せ合いながら「絵を描いているときの気持ち」や「お互いの絵を見た感想」について話をしました。話を始める前に高崎さんから「「Youメッセージ」ではなく「Iメッセージ」で自分の気持ちや感想を伝えましょう」とアドバイスがありました。
2.「Youメッセージ」から「Iメッセージ」に変えて考えを伝えてみよう
日頃、地域での活動などで、自分と違う意見を言ったり、違うやり方を選ぶ相手に対して「あなたの意見はおかしいよ」、「あなたのやり方は違うよ」など「相手」を主語にして攻撃的に否定したり、批判したりすることはありませんか。
このような伝え方を「Youメッセージ」といいます。
Youメッセージに対して「私は自分の経験を踏まえてAと思うけど、あなたがなぜBと思うか教えてほしい」というように「違う」と思う理由を「自分」を主語にして相手に伝えることを「Iメッセージ」といいます。
高崎さんから「一人ひとりに考え方や感じ方、これまでの経験にも『違い』があります。その『違い』を大切にしながら「Iメッセージ」を使って、お互いの意見を言いやすい場をつくっていきましょう」と話があり、参加者は普段使いがちな「Youメッセージ」から「Iメッセージ」に変えることを意識しながらお互いの考えを伝え合いました。
3.あれ?みんな違う!
ワークショップの最後は、各グループで出た意見や感想を発表しました。
発表したグループからは「絵を描いているときは、みんなと違ったらどうしようという不安があった。絵を見せ合ったときにみんな同じ不安を抱えていたことがわかって安心した」、「丸を描く指示でも一人ひとりとらえ方が違ったり、紙の使い方も横書き・縦書きといろいろで、みんな違っておもしろかった」などの感想が出ました。
4.高崎さんからのメッセージ
高崎さんは「皆さんが描いた絵は、男だからこういう絵、女だからこういう絵、どこの地域に住んでいるからこういう絵というのではなく、あなたがあなただからこそ描きあげた絵です。
そして、それが一人ひとりの個性と能力で、性別などにかかわりなくそれぞれが持っているものです。
個性や能力を生かせる社会になることは、男女共同参画社会づくりにもつながります。
一人ひとりの意識が変わることで行動が変わり、行動が変わることで地域の在り方も変えていけるということを皆さん一人ひとりの胸に刻んでいただきたいです」とメッセージを送りました。
参加者の感想
- これまで「男だから、女だから」と いう意識が常にあったが、高崎さ んの話を聞いて目が覚めた気がし た。男女共同参画や多様性につい て今後も学び続けようと思う。ワ ークショップという方法を市民に 広め、浸透させてほしい。(男性)
- 他人との違いを「個性」としてとら えるというプラス思考の発想をも らった。今日はいつもと違う「ワ ークショップ」という勉強法で大 変よかった。(女性)
- 地域の役員会で今日のワークショ ップでの話し合いのやり方などを 生かしていこうと思う。そして、 いきいきと住みやすい地域づくり にチャレンジしたい!(女性)
- お絵描きをとおして「みんな違っ ておもしろい」ということがとて も大切なことだと頭の中にたたき 込んだ。(女性)
参加者は簡単なお絵描きから、人はそれぞれに「違い」があり、その「違い」を否定するのでなく、認め合うことの大切さを実感しました。
さまざまな場面で人との「違い」を恐れずに、「違い」を個性や能力として生かし、地域社会の問題を解決する知恵や力にしましょう。
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