枕崎市配偶者等からの暴力の防止及び被害者支援計画
本市は,すべての人が性別にかかわりなく,その人権が尊重され,家庭,地域,職場,学校など,社会のあらゆる分野で平等に参画し,個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現を目指して,全庁的に取組を進めています。
その中で,個人の尊厳を傷つけ,男女平等を妨げる配偶者等からの暴力は,男女共同参画社会の実現を阻害する行為であり,克服すべき重要な課題です。
配偶者等からの暴力の被害者は多くの場合が女性であり,その背景には男女の固定的な役割分担意識,男女の社会的地位や経済力の格差など,過去から今日に至るまで,男女が置かれてきた社会的・構造的問題があるといわれています。
配偶者等からの暴力の根絶に向けては,国,県及び関係機関・団体等と連携・協力を図りながら,一体となって取組を進めるとともに,市民一人ひとりが,暴力を許さない地域社会づくりに努めることが重要であることから,配偶者等からの暴力の防止及び被害者の適切な保護に関する取組を,総合的・体系的に推進するための計画として,「枕崎市配偶者等からの暴力の防止及び被害者支援計画」を策定しました。
基本理念
この計画の基本理念は,「男女共同参画社会基本法(平成11年策定)」の基本理念を踏まえ,次のとおりとします。
- いかなる場合でも暴力は許されず,誰もが安心できる環境のもと,人生を豊かに生きる権利を有しています。
- 配偶者等からの暴力は,犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であり,「家庭内の問題」や「個人的な問題」にとどまらず,「社会的な問題」です。
- 配偶者等からの暴力の被害者の多くは女性であり,その背景には,男女の不平等な関係があることから,その根絶に向けては,人権の擁護と男女平等の実現が不可欠です。
- 配偶者等からの暴力の被害者は,国籍や年齢,障害の有無等を問わず,その人権を尊重され,適切な支援を受けることができる権利を有します。
- 配偶者等からの暴力の防止と根絶及びその被害者支援のために,国,県及び近隣市町,民間団体,市民との連携・協力を図ります。
計画の位置づけ
この計画は,「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」第2条の3第3項の規定に基づく市町村基本計画として策定し,「第2次枕崎市男女共同参画プラン」に基づく取組と一体的に推進します。
計画期間
平成30年度を初年度とする平成33年度までの4年間
計画の体系
目指すべき姿
暴力(ドメスティック・バイオレンス)を許さない誰もが安心してくらすことのできる地域社会の創造
重点的に取り組むこと
1 いかなる場合にも暴力を許さない社会づくりに向けた取組
- 暴力を許さない人権教育・啓発の推進
- 問題解決を暴力に頼らない教育・啓発の推進
- 配偶者等からの暴力に対する正しい理解の促進
- デートDVの防止に向けた教育・啓発の推進
2 安心して相談できる体制の確立に向けた取組
- 相談体制の整備と充実
- 早期発見・未然防止のための仕組みづくり
- 被害者の立場に立った関係機関との連携の強化
- 苦情等への適切な対応の推進
- 支援者の安全確保
3 被害者の保護と自立に向けた支援への取組
- 被害者の保護と安全確保
- 通報・通告制度による被害者の保護
- 被害者の安全を守る各種制度の周知と適切な運用
- 配偶者等からの暴力のある家庭に育つ子どもへの支援
- 被害者の立場に立った生活再建に向けた取組